2012年2月3日

Night of the Kobold


DwarfFortressの開発者は、先に作ったストーリーからアイデアを抽出し
それをゲームに組み込むことをたまにやっています。
これはそんな中の1つを翻訳したものです。

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Night of the Kobold
By Threetoe

From Threetoe's Stories (May 31, 2006)
http://www.bay12games.com/dwarves/story/tt_kobold.html

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村を夕闇が覆い、冷たい風が吹き抜ける頃。
何者かがボロ屋の扉を激しく叩いている。
農夫のジョンソンは家族をベッドに集め、静かにしているように言ってから、
そっと扉を開いた。

扉の前に、ジョンソンのヤギの首が転がっていた。

ジョンソンは小屋の周囲を見回したが誰も居なかった。
彼は酔っ払った無法者の仕業と考え、殴るための杖をとり、
今頃自慢話に花を咲かせているであろう酒場へ歩いていった。
太陽が木々の向こうに沈んだ。
農夫の妻は子供達を寝かしつけ、赤ちゃんにおやすみのキスをして、
ベビーベッドの上の窓を締めた。

何者かがドアを叩いた。村人のものとは思えない、速く強い調子だった。
母親はおそるおそる扉に近づいた。何かがその扉の下で蠢いている。
一体何か、屈んで覗き込むと、それはからみ合って蠢く無数の蟲だった。
彼女は後退りしたが、我に返ってドアを蹴り開けた。
子供のような黒い人影が、闇の中に逃げていくのが見えた。

赤ちゃんの鳴き声が響いた。
母親は窓が開いているのに気付き、ベビーベッドに駆け戻った。
開いた窓から、爪の生えた手が伸びていた。
窓から伸びた手がひも状の何かを母親に投げつけると、
それは彼女の首に巻きついた。蛇だった。
彼女は締め上げる蛇と苦闘しながら、それでもベビーベッドにしがみついたが、
そうして目に入ったものは、尖った耳をした悪魔が
彼女の赤ちゃんを闇の中に攫っていく後ろ姿だった。

(Night of the Kobold 完)
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分析(Analysis)

文明
・盗み:何かを盗もうとする場合、防衛側が移動するように
混乱を巻き起こしたり、ドアを叩いたりできる
・自警団:犯罪者を捕まえたり、
根拠のあるなしに関係なく怪しいやつに責任をとらせたり、
無裁判で暴力を執行したりする
・しきたり:子供の面倒を見る際のしきたりについて、
諸々の行動に関するしきたりへの無知は不本意な逸脱を招きうる。
またそれらの逸脱の大きさに従って発せられる警告、猜疑心などを
見過ごしてしまうこともありうる

クリーチャー
・脅威:目的を隠蔽するため、人々を意図的に脅かすことがある

戦闘
・動物を武器に:特定の動物を武器として投擲する



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