2013年8月5日

EverQuest Next Debutの内容


EverQuest Next Debutの内容

EverQuestの新作のプレゼンが行われました。
試しに見てみたら想像以上に面白そうで驚きました。
そういうわけで何が語られていたかのメモです。

・元々の動画のアドレス
EverQuest Next Worldwide Debut: Part 1: http://youtu.be/Q4nswWwgLEw
EverQuest Next Worldwide Debut: Part 2: http://youtu.be/sDq2a3zy_6M

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0.要点

(a)恒久的な地形変化
(b)世界の状態に応じて行動するNPC
(c)プロシージャルな地形生成

EverQuest Nextではこれらの要素が組み合うことで、
繰り返しや既知ではない、常に新しい冒険を実現する。

プロシージャルな地形とクエスト生成ということで、
wikiに完璧な世界地図が出来上がってるMMORPGはもう嫌だ、
という人には期待の星になると思います。

あと日本に200人くらいいるであろう、
ドワ―フフォートレスのADVモードがもうちょっと拡張されればなあ、
という人達にも。

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1.コアゲームの変化

『クラスごとのスキルツリーを解放していくD&Dスタイルを35年やってきました』

・マルチクラス制と武器によるスキル変化
最初にプレイヤーはクラスを選ぶが、
冒険を進めていくとまた別のクラスが手に入る。
クラスはいつでも変更可能で、ミックスして新しいクラスを作ることも出来る。

・持つ武器によって使えるスキルが変わる
例えばウォリアーは長剣やハルバードと言った特定の武器を装備できる。
ハルバードを持てば範囲攻撃系の技が使えて、長剣ならまた長剣の技が使える。

このプレイスタイルの柔軟な変化をコアゲームの変化と呼んでいるようだが、
正直この辺りは触ってみないと分からない。すごいのはここから。

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2.破壊可能性

『世界を全部ぶっこわしてみたいと常々思って来ました』

・世界は全てボクセルで作られている
(注:ボクセルについての説明は省く。
     マインクラフトのブロックの超小さい版と思えばいい)


世界は全て破壊可能であり、橋を落としたりも出来る。
意図的な破壊の他にも、攻撃で地面が飛び散ったりする。
PvPにおける城対カタパルトとか期待が膨らみます。

巨大なゴーレムが木々を破壊しながら迫り、建物を破壊するシーン
http://www.youtube.com/watch?&v=sDq2a3zy_6M&t=1496
これを中に居るキャラの1人称視点でやれたら最高だと思います。

ここでの話は小規模な地形の破壊に留まっていて、
あまりインパクトはありません。
本当に活用されるのはもっと大規模な破壊活動で、
更に後のパートで出てきます。

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3.新生AI
プレイヤー達の行動がNPCの行動に影響を及ぼす。

・スタティックスポーンの廃止
例としてオークの行動が挙げられている。
まず前提として、オークは街のガード(にしばかれる事)を嫌い、
たまに旅人が通るような街道を好む。

これまでは、オークが街道近くにスポーンするように作られていた。
そして一定の場所に一定時間ごとにスポーンしていたが、これをやめる。

ではどうするのかと言うと、
(1)世界はどこにガードがいて、どこにたまに旅人が通る街道があるのかの情報を持っている。
(2)オークが世界に解き放たれる
(3)オークが自分で自分の好きな場所を探して移動する
(4)ガードがやってきたり、旅人が通らなくなったりするとオークは移動する

プレイヤーは森のモンスターを駆逐して森を安全にすることもできるが、
それは森のゴブリンとの戦争を引き起こすかもしれない。

うーん素敵。ダイナミックに世界の状態が変わっていくようです。
で、それらは全て記録されるようなので、歴史を遡っていく遊びも出来るでしょう。

・プロシージャルな世界構築

(上:地下のレイヤー構造
下:地形破壊によって空いた穴が地下空洞に繋がっている)

今回一番気になるのがこれ。
世界が複数のレイヤーを持ってプロシージャルに生成されます。
そして生成された世界の中に自動的にクエストのチャンスが生まれます。
これにより、プレイヤーは(地形破壊を使ったりして)未知の世界を探検し、
未知の冒険に挑むことが出来るというわけです。

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4.パーマネントな世界変化

プレイヤー達の行動によって世界が変化していく。

・パブリッククエスト(PQ)
パブリッククエスト(PQ)が様変わりして、世界の変化を巻き込んだ大規模なもの、
かつ2-3ヶ月にまたがる長期的なものになる。
例としてひとつの町を舞台にしたPQが挙げられている。

PQの開始は全てのプレイヤーに同時に宣言されるが、
クエストを進める条件、次のステージに進んだ理由は開示されない。
ただしプレイヤー達の通常の活動がトリガーとなる。
それは町に資源を集めることかもしれないし、防壁を築くことかもしれない。
森を安全にすることかもしれないし、何かを見つけることかもしれない。

(上:クエストの始まった直後。何もない。
 下:クエストの後半。町が出来て戦いの煙が上がっている。)
何かのトリガーによって次のステージに進み、ゴブリンが攻めてきたとする。
そこで更にいくつもの行動の選択肢が生じる。
壁を作ったり、ゴブリンを倒したり、ゴブリンが現れた理由を調べたり出来る。
で、壁を直していたら掘った穴から何かが見つかって…
という風に更にクエストが進んでいき、
最終的に小競り合いが他の土地の集団をも巻き込んで、
大規模なシージまで膨らんでいったりする。

世界は常に変化していて、プレイヤーの選択も常に同じとは限らない。
そうした中から生じる出来事はそれぞれ独自ものとなる。
上記の例に出てきた町(か廃墟)も戦場も残り、
数年後にプレイヤーはかつての戦場としてそこを訪れて
思い出を話したりすることも出来る。

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Ever Quest Nextの話はここまで。

幾つかの部分に分けてプレゼンが行われましたが、
「これらの要素が組み合わさることで、プロシージャルに、繰り返しではないプレイを生みだす」
というのが要素それぞれよりもずっと重要なポイントだと思います。

それと地形破壊について、破壊されたあとはどうなるんだとか、
破壊だけで建設はないのかといった疑問もあります。

ここから先の文章は後半で発表されたEverQuest Next Landmarkについて。

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Ever Quest Next Landmark

互いに異なる、プロシージャルに生成された複数の世界を舞台にしたMMO。
実際にはEQNの世界とほぼ同じで、他のプレイヤーとの交流が可能。

最大の特徴はマインクラフト系の砂場ゲーム要素があること。
またEQNを作るのに使われた全てのツール・マテリアルがプレイヤーに提供される。
スタチュー、ドア、ピザ屋、まあとにかく何でも作れるらしい。


プレイヤーはクレイムフラッグを使って自分の土地を宣言し、
そこで自分の好きなように好きなものを作る。
自分の土地での工作以外にも、
資源やレシピを求めて世界を探検することになる。


建造のやり方について。
マインクラフト風のデカい箱を積み上げる仕組みとは少々違う。
何が違うのかと言うと、マインクラフトで言う所のブロックの大きさを自由に変更できる。
(これをプレゼンでは『ボクセルブラシのサイズ変更』と言っている)


なので、部分的に欠けた柱だって作れる。
直角な面だけではなく、ベベルによる斜めの面や、スムースによる滑らかな面も作れる。



(上:よくあるブロックゲームでの球体。下:EQNでの球体。)


Landmark内で作ったものをリアルキャッシュで取引するための、
PlayerStudioと呼ばれる市場が用意される。
他の人が作った物を利用した物を売却することも可能。
例えば城の敷地に他人が作った塔を立て、それらをパッケージとして売却出来る。
その場合、塔の作者に対して、パッケージ内での割合に応じたロイヤリティが支払われる。

運営側主催のコンテストが行われ、そこで優勝した制作物は
ニューノラスの一部としてDay1、つまりEQNの最初の日から存在するようになる。

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おわり


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